パーフェクトJavaScript (PERFECT SERIES 4)はJavaScript 第6版よりもコンパクトでかつわかりやすい内容でした。
ただ、それでもやはり550ページほどのボリュームはなかなか最初から最後まで読了する前に勇気のいるボリュームです。むしろ、参照するリファレンスとして利用したいボリュームです。
そうすると、JavaScriptのポイントを学ぶことができる書籍は何がよいだろうかと言うことになりますが、最近購入した 開眼! JavaScript ―言語仕様から学ぶJavaScriptの本質 がちょうどよいボリュームで、内容もわかりやすかったのでご紹介します。
そもそも書籍のサイズがB5版程度となっているので持ち運びが便利です。また、ページ数も170ページ程度なので気になるところのコードを書きながら読んでも10時間くらいで読み終えられます。
なによりも、JavaScriptで結構躓くクロージャーやらPrototypeについてとても丁寧に説明されています。たとえば、クロージャーでは主に変数の束縛についてどのように行われるかと言うことが重要になりますが、うまくクロージャーを利用している場合/していない場合でどのような仕組みとなっているかを丁寧に説明しています。
特にうまくクロージャーが機能している場合と想定外の場合を明示することでクロージャーがどういうものかわかったつもりになっている部分をわかった状態であると確認させてもらえるのはありがたいです。
また、prototypeについても同様でコードと図解でとてもわかりやすく説明されていますので、著者の説明がとても上手だと思います。
加えて、訳注が理解を促進します。訳注とは「翻訳文をよりよく理解するために翻訳者がつける注釈」となっていますが、決して翻訳された説明がわかりにくいとか翻訳対象の文章がわかりにくいわけではなく、以前説明があった内容を考えるとこうなるよといった補足的な説明が付います。とてもすばらしいと思います。
ということで、JavaScriptの重要性はわかっているけれどもどこから着手すればよいかわからないプログラマや、手っ取り早く理解したいプログラマにはとてもおすすめな一冊です。